まだまだ日下諗先生の「給仕の室」について語ります。今回で3回目です。
過去記事を読まれていない方は是非過去記事からご覧下さい。この記事から読んでも意味が分からないと思います。
前回の記事
「給仕の室」の登場人物について(「給仕の室」②) - うみなりブログ。
日下諗先生を研究している学者様を除いて、おそらく私はこの小説について2021年の日本で現在進行形で一番考えている(妄想している)人間なんじゃないかとまで思います。いや、小説の元の知名度から考えると多分日本一=世界一です。多分私1人しか居ないからです。世界一になるのは人生初ですが、出来ることならもっと誇れることで世界一になりたかった…。このブログを書き始めてから3割増で考える比率が増えており、永遠にトップを独走出来そうな勢いです。
日下諗先生もまさか執筆後100年以上経ってこんな変人が現れることになるとは夢にも思わなかったでしょう。
万が一「いや、自分の方が考えている!お前なんてまだ小童だ!」という凄い方が居ましたらコメント欄から名乗り出て下さい。もれなく私が弟子入りしに行きます。
①給仕の制度について
主人公はとある官庁に勤める給仕ですが、どのような仕事だったのか、ネット上ですが調べられる範囲で調べてみました。
主に役場内で雑用に従事してたようで、長く勤めたら試験を受けて職員に採用されるという制度もあったようです。具体的な仕事内容は、作中では給仕室にある呼鈴で呼び出されお茶汲みをしに行くシーンがある為お茶汲みは間違いなくしているはずですが、それ以上のことはよく分かりませんでした。
まず作中にも出てくる「属官」ですが、「各省などの官庁の職員の一つで、上官の指揮を受けて庶務に従事した」人だそうで、今の国家公務員みたいな人だと思います。
となると勤務を続けて無事に試験に受かったら主人公も国家公務員になるということ?こんなヤバい男が?と思い困惑しております。あと、鈍太ちゃんのような無能でも採用される、この給仕という制度にはまだまだ謎があります。
芥川龍之介先生の「VITA SEXUALIS」内にも15歳くらいで東京府の給仕をしている少年が出てきますので、割と若い子が従事する職業だったのかも知れません。
②服装について
明治時代後期の公務員がどのような格好をしていたのか良く分かりませんでしたが、主人公達は洋服で働いていたようです。「シャツ一枚になって」くらいしか記載がありませんが、シャツの上にジャケットか何かを羽織っていたものと思われます。スーツ姿でしょうか。舞台は夏なのに暑そうですが、COOL BIZなど無かった時代には仕方ないですね。
また寝る時にもシャツを着ていたみたいで、彼等は終始洋服です。ですので登場人物の記事に載せた、主人公を意味もなくムラムラさせる鈍太ちゃんのイメージ図は全くの妄想です。
③当直について
この小説では、5人の給仕が毎日2人ずつ当直に従事しています。3日に1回は泊まらないと回らない計算です。おまけに当直だから昼から出てくるとか当直明けに早く帰れるとかそういう記載もないので朝から働いてそのまま当直に従事し翌日定時まで働いていた可能性があります。そう考えるとめちゃくちゃ激務ですが、当直のない日には15時頃に帰ったりもしてるし、当直中も結構暇そうです。つーか、毎日2人も要らないと思います。色々ツッコミ所満載ですし、日下諗先生も100年以上後にこんなツッコミを受けるとも思わずにただシチュエーション的に美味しいのでそうしたのではないかと思われて仕方ありません。
さて、主人公と鈍太が一緒に当直に当たる頻度はどの程度だったのでしょうか?総当たり形式で同じメンバーが被らないように数えてみたら10回で一周しました。数えてる途中で自分も混乱してきた為、もしかしたらもう少しあるかもしれませんが、もし日曜日が休みだと仮定しても大体10日に1回くらいの頻度ではないかと思います。
とりあえず今回はここまで。
まだ書くネタがあるのです…。