川端康成先生「少年」8回目の記事です。
前の記事↓
さて、「少年」を読まれた腐女子の方は、川端先生と清野少年の関係をどう思われましたか?
川端先生と清野少年はキスや抱擁はするけど肉体関係はありません。
今やエロシーンの全くないBL漫画は探すのが難しいくらい、BLでもエロが密接に関わっています。そんな漫画に慣れた歴戦の腐女子の方々には、川端×清野のエロなしの関係は少々生ぬるく感じたかもしれません。かくいう私もその一人でした(一応過去形)。
しかし、結論から申しますと、この二人はR18な関係にはなってはならないのです。なったらこの物語の根底が崩壊するからです。その理由は②の最後に纏めます。
一方で妄想の余地も残されており、「僕達の世界での最大限度までお前の肉体を楽しみたく、無意識のうちにいろいろと新しい方法を発見」しているのですよ、川端先生は。そしてそれを清野少年は「自然に無邪気に受け入れて」います。
一体川端先生は清野少年の肉体にどのようなことをして、何をお楽しみになったの⁈
ということも妄想する為、いつもより下ネタ全開でお送りいたします。いつもの通りBL・同性愛の内容が含まれます。以下お気をつけ下さい。
まずは、当ブログで最近お馴染みの「當用日記」等から川端先生の性的な話題を引っ張り出してみます。
10.25(「手帖斷片」より※大正5年の所にありましたが、前年期の井上室長が途中で出てくる為、大正4年だと思われます。)
昨日白のねまきと黒のと変へてある事を心配しながら床に入つた。目覚めて先ふとももの触覚をためしてみて、更に衣服を肌に手でつけてみたけれども、遂に一部分の衣服のつめたいいやな感じはなかつたので先安心する。私はニ三週もずつと前から夜に必ず一度位は無意識に夜中又は朝目覚めた時に冷たい触覚を覚えて、其度毎に私の白い夜着に一寸四方位の黄な点を認めるのであつた。おととひの晩小便に起きた時ふとまた冷たさを感じて、是非一度この次に確かめねばならぬと思つてねた。その夜の事、又二度目目覚めた時に私の手はふとももに於てねばねばしたものを感じたのであつた。私の心は暗くなつたのであつた。私はこれまで自ら求めて手淫を行つた事は一度もなく、又知る機会もなかつたのであるけれども、こんな風な事で私の蒼顔を自ら求めたものだと思われてゐるのは悲しいやうな感じがするのである。
※この辺りで初めて身体的に成熟したとも読み取れます。
T5.3.22
俺は元来手淫などは方法も知らず行つたこともない。今迄の家庭の周囲にそんな風がなかつたからだ。決して早熟の俺だから気付かざる事なきにしもあらずだけれど、此頃かいまきを着てねてるのが到る所に到る所に斑点してゐる。夜毎に冷い刺戟を感じるのは全く冷汗の到り。
5.6.26
肉体の虚弱が心を痛める。妄想がたへない。然も性欲的の自分の未来は存外暗く無能なのではないのか知らん。
5.6.28
総てが性欲の官能の影に覆ひつくされてゐる。
中略
夢精はなく手淫もなく総てその方面は安全。寝衣は何時もカラカラしてゐる。俺も手淫時代なくて過ぎゆく。喜しい事か貧しい淋しい事か。今更覚える事も教はる事も不能である。
※夢精はたまにあったけど(恐らく「冷たい刺戟」がそうなのだと思います)、手淫はしていなかった模様。私は女なのでよくわからない部分もありますが、現在の高校生くらいの年でそれは健全なのか、不健全なのか…。今とは大分性に対する感覚も違うと思いますし、現在でもそういう方はいらっしゃると思うので、当時だったら大体こんなものなんでしょうか。
11.4.4
さるにても十七八の時既に女を求むる当今より激しかりしに一驚す。八よりしても二十四の今日まで七年、未だ女に接せざるは、感に耐えず。
※とりあえず川端先生が24歳までは確実に童貞だったということが分かりました。
さぁ、川端先生の恥ずかしい日記ばかりを書き写す異様な日々もそろそろ終わりです。まさか100年以上経って思春期の恥ずかしい記述をネットで晒されることになるとは、川端先生も夢にも思わなかったでしょう。死後にあの世で川端先生に刺されないことを祈ります。
思いの外長くなったので、続きはまた次回書きます。
次の記事↓
川端×清野はR18な関係になりえたか?② - うみなりブログ。
↑こんなこともあったんじゃないかという妄想漫画。線も字も汚くてすみません。
↑良かったらクリックお願いします。