うみなりブログ。

アラフォー腐女子が、BL要素のある文学作品をイラスト付きでゆるく紹介します。日本近現代文学が中心。BL・同性愛的な表現が苦手な方はお気をつけ下さい。

川端康成が登場する石濱作品(川端康成と石濱金作⑥)

川端康成先生と親友の石濱金作先生の関係を語るシリーズ第⑥弾。

とりあえず①を未読の方はこちら↓

県立図書館はパラダイス①(川端康成と石濱金作①) - うみなりブログ。

今回は私が現在進行形で集めまくっている石濱作品の中から、川端先生が登場する作品についてのみ紹介したいと思います。

最近、川端と石濱と第六次『新思潮』についてしか語っておらず、本当にすみません…。

もう、もう、これ迄以上にこの辺りに何故か激ハマりしてまして、令和現在よりも大正時代について考えている時間の方が最近は長いくらいです。

そろそろ他のBL文学の感想についても纏めたいとは思っていますので、また宜しくお願いします🙏

 

 

以前、石濱金作・著作リスト に川端先生が登場する作品については★を付けていましたが、とりあえず川端先生の登場頻度と萌え具合(二人の関係性への萌え)に応じて★を増やしたものと簡単に解説したものをこちらに置いておきます。★が多いもの程川端度が高くなります。(川端度って何だ…)

ちなみに私も石濱作品自体がまだ全然発掘途中ですので他にも絶対多分恐らく間違いなくあると思いますが、とりあえず現時点で把握しているもののみです。

興味のある方はこちらを目安に取り寄せて見て下さい。

 

「無常迅速ー青春修行記」(『文藝読物』1950.5)★★★★★

・川×濱の大系的な教科書。戦後に書いた川端との思い出。恋する乙女と化している石濱先生は一見の価値がある。とりあえずこれと「交友記、戀愛記」を読めば私が萌えている理由が大体分かる。

詳しくはこちら↓

石濱金作「無常迅速ー青春修行記」①(川端康成と石濱金作②) - うみなりブログ。

 

「交友記、戀愛記」(『新思潮』1923.10)★★★★★

・川×濱の一高〜大正12年頃にスポットを当てた教科書。石濱先生が(川端教にハマり過ぎていて)とりあえずヤバい。

詳しくはこちら↓

石濱金作「交友記、戀愛記」(川端康成と石濱金作⑤) - うみなりブログ。

 

「私の温泉行第一頁」(『温泉』1959.3)★★★★

・一高時代に川端、石濱、鈴木彦次郎、三明永無の四人で温泉に行った思い出。サラリと女中さんと混浴したこととか、大正末に川端と二人きりで温泉に長期滞在したことが書かれている。後述の「温泉雑記」と一緒に読むと良い。

 

「温泉雑記」(『文藝時代』1925.10)★★★★

・上記「温泉行第一頁」にサラリと書かれていた、大正末に川端と二人きりで温泉に長期滞在した時のエピソードが書かれている。妻の所に帰りたくなくて一緒に長期滞在しているのですって!(*´∀`*)ウフフ

 

「川端君の若い頃」(『現代日本文学全集37川端康成集』の月報(筑摩書房)1955.11)★★★★

・戦後に書いた一高頃の思い出。第六次『新思潮』を作る前辺りまでの話。短い。

 

「山徑」(『文藝時代』1926.11)★★★(※川端&横光をモデルにした小説)

・妻を亡くした直後の横光利一と、後に妻になる女性から逃げる川端をモデルにした小説。川端先生の奥さんについては全然知らないのですが、これを読むとなんかあんまり触れてはいけない話題のような気がする…。

 

「ある恋の話」(『文藝時代』1924.10)★★★(※川端先生をモデルにした小説)

・石濱先生から見た伊藤初代事件を小説にしたもの。有名な伊藤初代からの「非常の手紙」は、川端先生が自分の作品に使う前に何とこの小説に引用されていたらしい。第六次『新思潮』の随筆「貧乏」(1923.7)を見たらもっと前に書く筈だったらしいけど、〆切に間に合わんかったと書いてあった。〆切守ろうよ…?

 

「気魂」(『随筆』1924.8)★★★

・芥川先生の家に強盗が入った時の話。途中から登場する川端先生と以心伝心みたいになっていて安定感(何の)がある。

 

「青春行楽記ー人間・菊池寛」(『改造文藝』1950.5)★

菊池寛先生の思い出と見せかけて、自分の不倫の思い出が書いてあって色々酷い。7割方不倫の思い出である。なんなんだ、一体…。(あ、菊池寛先生と一緒に行った店で出会った女との不倫で、別に菊池寛先生と不倫している訳ではない。紛らわしい書き方ですみません。)

石濱先生が大衆小説を書くようになったきっかけは菊池寛先生に「大衆小説だよ!君!」と勧められたかららしい。

川端先生は、石濱先生が不倫真っ最中の時に「あいつはもう駄目だ」と言うためだけに登場している。石濱先生の年譜を見ると結婚は1回しか書かれていないが、多分この不倫のせいで別れて2回目の結婚をしている。色々酷いが石濱先生ご本人に興味がある方は是非読むと良い。

 

「良友悪友論」(『文藝』1935.10)★

・タイトルの通り、良友悪友について語ったもの。友人の中に名前だけ出て来る。

 

「新進傑作小説全集 第14巻 南部修太郎・石濱金作集」の月報(1930.1)★

・32歳の時の自己紹介。友人の中に名前だけ出て来る。全然関係ないが、この自己紹介に使われている似顔絵が何とも言えない…😂新感覚派の何人もの同人が認める色男なんだから、もっとイケメンに描いてあげて…😂

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とりあえず「無常迅速」と「交友記、戀愛記」は教科書ですので、BL大学のBL文学部で「川濱関係論」を履修される予定の方は講義が始まるまでに入手しておいて下さい。(嘘)

 

私が入手した範囲内ではこれだけしか発見出来ませんでしたが、多分まだあります。

あるに違いない。

間違いなくあるはず。

たったこれだけしか語っていない訳がない。

と言う謎の信頼感を持ちながら、更なる川端度の高い石濱作品を探し途中です。

 

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