さて、本日も日下諗先生の「給仕の室」について語ります。
前回はこちらから。
今日は登場人物について。
と言っても本編はほぼ主人公と鈍太の2人の関係性のみで構成されているので、この2人について語ることになります。
勝手な解釈等も含まれておりますので、ご了承ください。
①主人公
さて、まず主人公です。
※画像があった方が良いかもと思い、以前に勝手にキャラデザしたものを置いておきます。イメージと違ったらすみません。
氏名は不明。
小説の語り口での一人称は「私」、会話では「己れ」「己」。
年齢が17〜8歳。恐らく数え年なので実際には16くらい?
とある官庁に勤める給仕。
頭のおかしいモラハラDV男ですが、鈍太が好き過ぎて、鈍太に対してのみおかしいものと思われます。「私は元来気の弱い、人の好い人間で、別に疳持ちでもない、平常(つね)の私から判断されたら、何れかと云へば憐れみも可成に深い方の性質(たち)で、仲間内の受けもまアいゝ方だ」と自負しています。
鈍太に対して、愛憎以外に母性と父性と性欲と贖罪の気持ちを混在させたカオスな状態で接しています。
とりあえず鈍太が好き過ぎます。好き過ぎるのでいじめるし、キスするし、抱きしめるし、一緒に風呂に入ります。
②鈍太
続いて本作のヒロイン、鈍太ちゃん。
苗字は鈴木。下の名前は不明。
年齢は18。数え年を考えると16〜7?
主人公の同僚ですが、冒頭で「彼が此の役所に来てからまだ半月とも経たないが」とあるので一番の新人で後輩だと思います。
頭の発達が悪く、12歳くらいの知能しかないと主人公に言われています。実際に一人でニヤリと笑っていたりして、ちょっとおかしな子みたいです。
いじめられる時以外に仲間とコミュニケーションがまともに取れず、また仕事も出来ない、ちょっと可哀想な子です。
顔の美醜については記載がありませんが、目が大きくて、唇が厚くて、眉毛が薄くてよくハの字になっていることは書かれています。あと、声が優しい。
体格は貧相で弱々しく、16〜7歳の女の子のように肌触りが滑らかですべすべで柔らかく、また色白なことが事あるごとに強調されています。(とりあえず主人公の目線が気持ち悪過ぎると思うのは私だけでしょうか。)
個人的には天性のいじめられっこで、天然小悪魔なのかなと思ったりもしてます。
主人公の気持ちに何となく気付きながら、好きかと問われてもあやふやなままにして主人公の反応を見て楽しんでいる…それが主人公にニヤリと笑いかけているシーンにも出ているのではないかと、個人的にちょっと思ったりもしました。本当に全く何も考えてない可能性もありますが。
あと特に何の計算もなく、着替えとか当直で寝た時にあられもない姿になってて主人公を無駄にムラムラさせてそうです。
他の登場人物について。
とりあえず名前だけでも出てくる人達です。
③濱田
給仕の頭の25歳。
主人公の上司だと思われます。
冒頭に名前しか出て来ません。
主人公は他の給仕仲間全員と鈍太をいじめていたみたいなので、7つくらい年上の上司としてそれはどうなんだ…と思いますが、実際にはいじめには加担していなくて、注意するのが面倒くさくて見て見ぬふりしてた傍観者だった可能性もあるかなと。
④同僚A
名前不明。年齢17〜8。
薩摩生まれのムク犬みたいな奴。
⑤同僚B
名前不明。年齢17〜8。
⑥宇島
属官。主人公が鈍太を階段から突き落とした直後に現場を通りかかる。
⑦属官
主人公が鈍太を階段から突き落としたことを報告され、主人公を叱責する。⑥の宇島と同一人物かは不明。
⑧杉田
当直の小使。鈍太が風呂でのぼせた後、助けを呼ばれて風呂まで来る。
⑨当直の小使
主人公が布団で鈍太を抱き締めた後、水道で汗を流しに出た時に物音を聞いて起きて来た小使。酒を飲んでいる。当直なのに良いんだろうか。⑧の杉田と同一人物かは不明。
⑩医者
鈍太が風呂でのぼせた後に呼ばれて、容体を診に来る。
恐らくこれでチョイ役も含めて登場人物は全て書いたと思います。謎の充実感があります。
次はこちら。